エキノコックス

前回に引き続きキツネの話題です。
arou141.hatenablog.com

本題
エキノコックス
メカニズム
P.S.

私、ホンドギツネは一度しか見た事無いのですがとても汚れていました。偶々なのかもしれないですが北海道で見るキタキツネって皆綺麗なんですが何故なのでしょうか

それから、キツネうどんって油揚げ先食べちゃうと素うどんになる訳で、この進捗具合の調整ってどんな物理の法則なんかよりも難しいと思うのですが皆様はどうしているのでしょうか。未だに正解が良くわかりません。

本題

まずは先にキツネと人の関わりについて少しまとめる。

キツネを精霊・妖怪とみなす民族はいくつかあるが、特に日本（大和民族）においては文化・信仰と言えるほどキツネに対して親密である。キツネは人を化かすいたずら好きの動物と考えられたり、それとは逆に、宇迦之御魂神の神使として信仰されたりしている。アイヌの間でもチロンヌプ（キタキツネ）は人間に災難などの予兆を伝える神獣、あるいは人間に化けて悪戯をする者とされていた。
キツネ - Wikipediaより

狐につままれるなんてことわざがある一方で日本各地に稲荷神社があったりと幅広いイメージがある。

（中央畜産会より）

エキノコックスは病気と思われがちだが実際には寄生虫である。
基本的に我々が言うエキノコックス（以降エキノと略称）は多包条虫の種である。

肉食動物（キツネや犬）⇄有蹄類、げっ歯類で移り合う。
但し、人間にも移る訳である。

キツネや犬がエキノに感染するのは主にネズミが原因だ。ネズミがエキノの幼虫を体内に宿している為だ。
つまり、有蹄類、げっ歯類が中間宿主でキツネやイヌは終宿主という事だ。。

ネズミを食べさせなきゃキツネや犬はエキノには感染はしない。現にイヌがキツネの糞を仮に食べても感染は無い。

エキノはネズミ、有蹄類の内臓でなければ幼虫にはなれない。
また、エキノはキツネやイヌの内臓でなければ成虫にはなれ無いのだ。
つまり、キツネやイヌの糞にはエキノコックスの幼虫は1匹もいず、いるのはエキノの成虫と卵しかいないのである。

因みにイヌやキツネは小腸、人間や有蹄類、げっ歯類には肝臓にエキノは主に寄生する。

人間は幼虫でも成虫でも感染するので最悪だ。但し、人間の体内ではエキノは幼虫から成長は出来ない。

又、潜伏期間は10年にも及ぶので気づいた時にはもうわんさか体内に宿してしまっている。

それから、北海道のキタキツネの最大60%はエキノコックスに感染していると言われている。半数以上である。

国立感染研究所HPにもこうある。
エキノコックス属条虫の幼虫（包虫）に起因する疾患で、人体各臓器特に肝臓、肺臓、腎臓、脳などで包虫が発育し、諸症状を引き起す。ヒトには、成虫に感染しているキツネ、イヌなどの糞便内の虫卵を経口摂取することで感染する。わが国のエキノコックス症には、その原因寄生虫種により単包性エキノコックス症（単包条虫）と多包性エキノコックス症（多包条虫）がある。近年、多包性エキノコックス症が、北海道東部から北海道全域へと伝播域を拡大しつつあり、国民の健康に脅威を与える感染症となっている。そのために感染症法では、エキノコックス症を4類感染症全数把握疾患に指定し、全患者発生例の報告を義務付けている。（エキノコックス症とはより抄出）